川越 中院

中院」は埼玉県川越市の小仙波町にあるお寺で、数々の神社仏閣がある小江戸川越の中でも特に有名なスポットとなっています。

この記事では、川越中院に実際に訪れ、歴史・ご利益・見どころ・御朱印について紹介しています。

中院:施設概要

中院

中院の宗派は天台宗であり、川越の地に建って1200年の長い歴史があります。

中院は島崎藤村ゆかりの地でも有名であり、藤村が愛した茶室は市の文化財にも指定されています。

春になると茶室で抹茶と和菓子をいただきながら桜の景観を楽しむことができます。

また夏は新緑、秋は紅葉といった四季折々の姿に魅了されるひと時を過ごせます。

中院の歴史

平安時代から続く中院

星野山無量寿寺仏地院

川越中院の歴史は長く、平安時代まで遡ります。

平安時代の天長7年(830)、淳和天皇の命令により、第3代天台座主の円仁(慈覚大師)によって建立されました。

当時は中院ではなく、「無量寿寺院」と号していました。

無量寿寺院には中院だけでなく、北院(喜多院)と南院もありますが、現在多くの方で賑わうのは中院と北院となっています。

その後鎌倉時代に入り尊海僧正により再建され、「星野山無量寿寺仏地院」という称号が贈られました。

この「星野山無量寿寺仏地院」が現在の中院になります。

中院は江戸時代の川越の大火など、幾多の困難を乗り越えて1200年間川越の地に建っています。

その凛とした佇まいからは1200年の歴史の荒波を乗り越えてきた力強さが感じられます。

島崎藤村ゆかりの地

島崎藤村ゆかりの地

また川越中院は島崎藤村のゆかりの地としても有名であり、境内には文化財の指定にもなっている島崎藤村ゆかりの茶室不染亭があります。

島崎藤村は56歳の時に加藤静子と再婚しますが、静子の母は島崎藤村が師と仰ぐ茶道の師匠でした。

これらのことから、現在でも茶会や茶道教室、座禅教室が行われており、日本人だけでなく海外の方など多くの方に愛され続けてられています。

春の暖かく過ごしやすい時期になると茶道や文化講座も開催されるため是非肌で中院の歴史を体感してみて下さい。

中院のご本尊・ご利益

阿弥陀如来

川越中院は天台宗の寺院であり、関東にある580余りの天台宗寺院の本山として栄えていました。

ご本尊は阿弥陀如来であり江戸時代に再建した本堂で拝見できます。

阿弥陀如来は大乗仏教の1つであり、量りしれない寿命を持つという意味があるため極楽浄土と言われています。

そのため苦しみから解放されることで現世は安穏、後世は善処で生まれ変われるという御利益があります。

出世観音像

また中院には出世観音像があります。

出世観音像の歴史は約800年前の源頼朝に遡ります。

天下統一のため源頼朝が再起をかけて祈願した出世観音と言われています。

そのため成就・健康・商売繁盛などあらゆるご利益があると言われています。

川越に来た際は中院で参拝してみて下さい。

中院の見どころ!桜と紅葉

中院は建物だけでなく、中院文書なども川越市の有形文化財に指定されていますが、四季折々の風景が楽しめることでも有名です。

春になると見事なしだれ桜を観にくる方で賑わいます。

境内では寒緋桜やエドヒガンザクラ、ソメイヨシノの桜が見られます。

川越 中院 桜

中でも中院の境内真ん中にある枝垂れ桜はとても見事で、桜の時期になるとその美しい姿を見ようとたくさんの人が訪れます。

暖かい時期になると、島崎藤村ゆかりの茶室である不染亭で「さくらカフェ」がオープンするため、桜の景色を観ながらお茶を楽しめます。

夏になると境内は新緑で包まれ、参道には紫陽花やツツジの花が咲くため、色とりどりに咲く樹々や花に囲まれて散策ができます。

秋になると境内は赤・黄・緑色の紅葉に覆われます。

筆者は2020年12月4日に中院に訪れました。ちょうど葉が少しずつ散り始めているタイミングです。

夏に新緑溢れる葉を咲かせていた樹々たちは、秋になり、葉を鮮やかな色に変えながら冬支度を始めます。

入口から赤く色づいた紅葉が見えており、中に入るとお寺の雰囲気と紅葉がマッチしてとても素敵な景色でした。

中院が作り出す紅葉を見ることで季節の移り変わりを肌で感じることができます。

中院の授与品

中院のお守り・御朱印

2021年3月21日追記

2021年3月に中院に訪れたところ、「残念ながら御朱印帳への押印記帳が不可能となりました。」というお知らせがありました。
御朱印集めを目的とされている方はご注意ください。

中院の御朱印は、境内の寺務所で300円でお願いできます。

大々的に御朱印を行っているようではないので、境内の寺務所でお願いする必要があります。

記述内容は真ん中に筆で無量寿と大きく書かれた左横に中院となっています。

昨今の御朱印ブームにより御朱印される方の人数が多いことで、直接一人一人に記入することができず、書き置き御朱印という方法があります。

しかし川越中院では直接手書きで御朱印していただけます。

手書きの文字には書いた方の味や雰囲気を感じられるため、川越中院の思い出になります。自宅に帰り御朱印を眺めることで旅の思い出を思い返したりもできるため、中院に来た際は是非御朱印をお願いしたいですね。

お守りも、「えんむすび御守」「てまり守」「無病息災の御守」など、ご利益が様々で小さめの可愛らしい御守が揃っていました。

中院の数珠

お守りや御朱印の他に、中院で作られた数珠「中院護摩祈祷 開運数珠」もあります。

この開運数珠は、

  • 子:千手観音
  • 丑・寅:虚空蔵菩薩
  • 卯:文殊菩薩

など、干支によってそれぞれ異なる仏様がイメージされている数珠です。

ひとつひとつ丁寧に中印にて手作りされている数珠ですので、ご利益が期待できますね。

社務所の横にある箱に実際の数珠が並んでいますので、ぜひ一度見てみてください。

中院の駐車場

中院の駐車場

中院には無料駐車場は無く、檀家専用の駐車場しかありません。

できるだけ公共交通機関を使い、やむを得ず車で向かう際はコインパーキングを利用しましょう。

一番近い駐車場は、「TERIOS TIME 77 小仙波」というコインパーキングです。

料金は60分200円、1日上限500円となっています。

千円札の利用可能・領収書おつりも出てくるので安心して利用できます。

中院:アクセス

西武新宿線「本川越駅」徒歩12分
東武東上線・JR埼京線「川越駅」徒歩20分 東武東上線「川越市駅」徒歩18分

バス停「中院」徒歩1分

中院:各種情報

施設情報 中院
住所 〒350-0036 埼玉県川越市小仙波町5丁目15-1
電話番号 049-222-2170
料金 拝観無料
駐車場 無料駐車場なし・有料60分200円~
ウェブサイト 中院HP

まとめ

中院は1200年もの歴史があり、あの島崎藤村のゆかりの地としても知られている人気のスポットです。

また川越には中院だけでなく、北院(今の喜多院)、南院もあり、当時は天台宗の本山としても栄えていました。

現在南院は遺跡となっており、川越のお寺と言ったら喜多院を浮かべる方が多いですが、川越中院が作り出す四季折々の姿は、喜多院に勝るとも劣らないくらい芸術性があり美しいです。

川越の神社巡りなどをする際は中院・喜多院・南院(遺跡)を巡ることで歴史的繋がりを学ぶことができます。

是非川越巡りの際の参考にしてください。

川越に訪れた際はぜひ中院にも参拝し、川越の歴史や風景を楽しんでみてください。