川越|天然寺にお参りしました【御朱印は?アクセス方法は?】

小江戸川越七福神の第二番「天然寺」は、第一番の妙善寺から徒歩10分強、第三番の喜多院からは徒歩15分ほどの場所にあります。

ご本尊の大日如来をはじめとし、七福神では寿老人、なんでも願いを叶えてくれるという慈母観音、この世でさまよう人々を救い極楽浄土へ導くと信じられている六躰のお地蔵様などが安置されていることで有名なお寺です。

また、武蔵国十三仏霊場のひとつとしても知られています。

数々の見どころがある天然寺にはたくさんの人々が足を運んでいるということで、筆者も実際にお参りしてきました。

この記事では、そんな川越の天然寺について、御朱印・アクセス方法・駐車場などの情報を詳しく解説しています。

天然寺:施設概要

天然寺は1554年(天文23年)の9月、僧侶・開山栄海上人によって室町時代に創建されました。

正式名称は「自然山 大日院 天然寺」であり、ご本尊として大日如来、小江戸川越七福神の一柱として寿老人が祀られています。

1991年(平成3年)の5月に新本堂、客殿、庫裡(くり:お寺の台所、住職などの居間)が完成しました。

また、武蔵国十三仏霊場めぐりに名を連ねるなど多くの人々が訪れる巡礼の地でもあります。

English translation

Tennenji was built by buddhist priest "Kaizan-Eikai Syonin" in 1554 (Muromachi Period)

"Shizenyama Dainichiin Tennenji" is the official name of Tennenji.

Principal image of Buddha is "Dainichinyorai" and "Jyurojin" is enshrined as Koedo Kawagoe seven deities of good fortune.

In 1991, the main temple, guest hall and kitchen were completed.

Tennenji is one of the place of Koedo Kawagoe seven deities of good fortune and Thirteen Buddhist Sites of Musashikoku.

天然寺のご本尊

天然寺

天然寺ではご本尊として「大日如来」が安置されています。

そのご本尊の仏像は、川越市で最古であり川越市指定文化財として指定されています。

大日如来はこの世の根本仏であり、太陽をも超えた優れた存在、つまり宇宙そのものを表しています。

大日如来には金剛界大日如来と胎蔵界大日如来の2つがあり、2つが揃って密教の世界が成り立つと言われています。

2つの大日如来はそれぞれ、

  • 金剛界大日如来:悟りをひらくために必要な強固な智恵
  • 胎蔵界大日如来:母の胎内のように限りない慈悲で包み込む様子

を表しています。

木造大日如来坐像

天然寺のご本尊の大日如来は、この金剛界大日如来であり木造大日如来坐像です。

その姿は、絹をまとい、胸の前でこぶしを握り人差し指を立てた左手を右手で握る仕草をしています。

この仕草は金剛界の智挙印という振る舞いで、大日如来の代表的な姿といえます。

小江戸川越七福神めぐり 第二番 寿老人

天然寺は小江戸川越七福神めぐりの第二番であり、寿老人が祀られています。

寿老人は、もとを辿ると中国の神様で、その姿は諸説ありますが、長い頭とひげの老人のような姿で優しく微笑み、右手に杖、左手に桃、そして傍には鹿を連れている姿が一般的に知られています。

桃や鹿は縁起の良いもので、長寿を表しています。

「天然寺の見どころ」にて寿老人が実際に祀られているお堂をご紹介しています。

川越七福神めぐりとは?

川越七福神めぐりとは、小江戸として栄えた川越の町中を七福神が祀られている7つの寺院を巡る人気のアクティビティです。

七福神全てを巡ることで、開運・商売繁盛・所願成就などのご利益を得られるといわれています。

小江戸川越七福神めぐりについて詳しく知りたい方は下の関連記事をご覧ください。

天然寺のご利益

ご本尊の大日如来は、大日様と親しみを込めて呼ばれるほど昔から安産のご利益があると信じられています。

ご本尊の大日如来とともに、小江戸川越七福神として寿老人も祀られています。

寿老人はもとを辿ると中国の神様で、長寿延命、諸病平癒、富財、子宝のご利益があるといわれています。

天然寺の見どころ

天然寺で代表的な見どころというと、木造の七福神・寿老人のお堂や願掛観音などがあります。

その他にも境内に咲く秋の七草・桔梗や鯉のお池など、風情ある景色に出会える場所です。

参拝時にはお庭をぐるりと回ってみてはいかがでしょうか。

七福神の寿老人が祀られるお堂

寿老人

境内のお堂には、小江戸川越七福神の1柱である寿老人が祀られています。

もともとは中国の神様である寿老人は、さまざまな姿形で表現されています。

天然寺の寿老人は木造で、長い頭に長いひげ、右手には杖を持っており、反対の左手には桃を持っています。

桃は長寿を表すもので、その桃から伝わってくるように寿老人は長寿の神様として知られ、長寿延命から諸病平癒、富財、子宝などのご利益があると信じられています。

願掛観音

願掛観音

恋の成熟や必勝祈願、仕事の願いなど、様々な願いを叶えてくれる願掛観音が本堂の左手にあります。

この願掛観音に強く願うとともに努力したかいあって、見事に願いを叶えお礼参りに訪れる人も多くいるようです。

天然寺に咲く秋の七草・桔梗の花

6月から9月頃に天然寺に訪れると、華やかな紫色をした桔梗を見ることができます。

桔梗の根は生薬として、鎮痛剤や解熱剤として使われてきました。

小江戸川越七福神めぐりの各お寺にある、秋の七草も見どころのひとつです。

手水舎

手水舎

手水舎は立派な屋根があり、周りは緑で飾られてとても風流です。

手水舎の右奥に見えるのは、おみくじを結びつける場所になっています。

稲荷神社

稲荷神社

天然寺の末社として稲荷神社が祀られており、小さな狐さんが出迎えてくれます。

十三佛偕同の塔

十三佛偕同の塔

天然寺では、様々な理由によりお墓を守り続けられない方のために永代供養を行っています。

神聖な境内にご遺骨を祀り、十三仏が故人を守り続けています。

無縁供養塔

無縁供養塔

こちらも、供養を行ってくれる親族がいない方のために建てられたお墓です。

ぜひ供養塔の前で手を合わせて安らぎを祈り、感謝を伝えましょう。

慈母観音

慈母観音

慈母観音は、母親が子どもに対して思うような慈しみ深い心を表した像です。

子どもを抱えたその姿は深い愛情と優しさを感じられると思います。

水琴窟

水琴窟

水琴窟は、水面に水滴が落ちることで内部の空洞に反響した音を楽しむ仕掛けです。

その音は琴の音色に似ているといわれています。

筆者も実際に耳を当ててみましたが、水滴の反響とは思えない深い音色が聞こえました。

ぜひ実際に耳を当ててみてください。

天然寺のお守り・御朱印

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天然寺のご朱印には、通常いただける大日如来のご朱印(300円)と小江戸川越七福神めぐりの寿老人のご朱印(200円)の2種類があります。

寿老人のご朱印は、寿老人と書かれている文字の背景に鹿の絵が描かれています。

鹿は長寿を表す縁起の良い動物で、玄鹿と言って寿老人のお供として一緒に描かれることも多く、まさに縁起物として手元に置いておきたくなる御朱印です。

天然寺のアクセス

徒歩でのアクセス

天然寺の所在地は「〒350-0034 埼玉県川越市仙波町4丁目10-10」です。

川越七福神めぐり 第一番「妙善寺」より徒歩11分

東武東上線・JR埼京線「川越駅」東口 徒歩15分

西武新宿線「本川越駅」徒歩22分

車でのアクセス・駐車場

天然寺の入り口はこのように広い駐車場になっており、車を停めておくことができます。

天然寺の駐車場

天然寺に車でアクセスするためには、国道16号線を関越自動車道川越インターより東松山方面へ向かいましょう。

天然寺は東松山方面に向かって左側にあります。

 天然寺入り口の手前は「仙波町」の交差点です。非常に小さい看板ですので見逃さないようにしましょう。

入りそこなうと、片側2車線の大きいバイパスのためUターンができません。

天然寺の駐車場

また国道16号線沿いにも広い駐車場がありますので、駐車しやすい方に停めて大丈夫です。

天然寺:各種情報

施設情報 天然寺
住所 〒350-0034 埼玉県川越市仙波町4-10-10
電話番号 049-222-6151
駐車場 無料

まとめ

天然寺には長寿のご利益がある七福神の神様や、どんな願いも受け入れてくれる願掛観音などがあり、何度でも訪れたくなるような魅力があります。

川越市指定文化財にもなっている、川越最古のご本尊の仏像や寿老人のお堂も見どころです。

境内をじっくり歩いた後は、見た目も愛らしい鹿のご朱印をいただいて、パワー全開で七福神めぐり第三番の喜多院に進みましょう!