川越・蓮馨寺にお参りしました【見どころ・御朱印・駐車場を紹介】

470年以上の歴史を誇り、徳川家ともゆかりのある蓮馨寺にお参りしてきました。

蓮馨寺のご本尊には阿弥陀如来が安置されており、その他に寺の開祖の「感誉存貞上人」、多くの人を救い幸せに導いた「呑龍上人」、そして触れた箇所が良くなると言い伝えられている「おびんずる様」の像が大切に納められています。

さらに、小江戸川越七福神めぐりの第五番・福禄寿は蓮馨寺に祀られています。

また、お寺の周辺には風情ある蔵造りの街並みや食べ歩きもできる菓子屋横丁などがあり、川越を観光するのにうってつけの場所です。

この記事では、そんな蓮馨寺について由緒・見どころ・駐車場・御朱印など、知りたい情報について詳しく紹介していきます。

蓮馨寺:施設概要

蓮馨寺は、1549年(天文18年)に社会平和への祈りと民衆の安らぎの場所として創建されました。

当時の川越城主の母である蓮馨大姉(れんけいだいし)が、甥の高僧である感誉存貞上人(かんよぞんていしょうにん)を一人目の住職として置いたのが始まりです。

感誉存貞は大変優れた才を持っていた人物で、その弟子たちも優秀な僧侶として知られています。

English translation

Renkei-ji was founded for peace and the people in 1549.

The first chief priest at the temple is Saint "Kanyozontei".

He is the nephew of Renkei-Daishi who is mother of the Lord of Kawagoe.

He was known as a brilliant person and his disciples also were great Buddhist monk.

蓮馨寺の沿革や由緒

蓮馨寺

蓮馨寺の由緒には将軍家の徳川家との繋がりがあります。

開山の祖である感誉存貞の弟子にあたる存応上人(ぞんのうしょうにん)は、後に浄土宗本山である増上寺の第10世の住職にもなり、徳川家康のころから将軍家が檀家となっています。

蓮馨寺は関東十八檀林という18寺の僧侶の大学のひとつとして、徳川家の葵の家紋を掲げることさえも許されるほど信頼されていました。

徳川家の信頼も厚かった存応上人の直弟子の呑龍上人(どんりゅうしょうにん)も、多くの人々から信仰を集める存在でした。

呑龍上人は地方をめぐり、ある時は干ばつで食べ物が得られず苦しむ地域に神力で雨を降らせたり、飢饉で困っていた農家の子供たちを預かって育てたり、たくさんの人々を救い幸せに導いてきました。

数百年がたった今でも呑龍上人のご利益にあやかろうと、蓮馨寺の祈願所には多くの人が訪れています。

蓮馨寺のご本尊

すべての人を極楽浄土に導いてくれる仏様、阿弥陀如来が蓮馨寺のご本尊です。

蓮馨寺では、鎌倉時代に作られた阿弥陀如来像を安置しています。

ご本尊の阿弥陀如来をはじめとして、感誉上人(かんよしょうにん)、呑龍上人(どんりゅうしょうにん)、おびんずる様、そして七福神の福禄寿を祀っています。

小江戸川越七福神めぐり 第五番・福禄寿

小江戸川越七福神では第五番の福禄寿が祀られています。

福禄寿は中国の福星、録星、寿星の三星を神格化してできた三体一組の神様として信仰されてきました。

また、中国では南極星の化身とも言われてきました。

福禄寿は幸福の神様として知られていますが、その幸福とは三徳といって「子孫繁栄の福」「財産に恵まれる封録」「健康と長寿」に恵まれることです。

福禄寿の文字はその3つの徳が合わさってできており、それぞれのご利益があると信じられています。

よく知られている姿は、背が低いおじいさんのようで、長い頭に長い髭、手には杖を持っています。

また傍には長寿を象徴する鶴がお供に描かれることが多いです。

蓮馨寺のご利益

蓮馨寺の御本尊である阿弥陀如来のご利益は、極楽往生・現世安穏・病気平癒・息災延命などがあります。

阿弥陀如来は現世で悩みや迷いがあり苦しんでいる人を悟りの道へと導き、亡くなった人を極楽浄土へと導いてくれる仏様です。

蓮馨寺は浄土宗ですので、「南無阿弥陀仏」と心を込めて唱えることにより一般の方でも極楽浄土に行くことができるといわれています。

蓮馨寺のパワースポット・おびんずる様

おびんずる様

蓮馨寺には全身が真っ赤な姿の仏様がいます。

その仏様には不思議な力があると信じられており、ご利益を求めて多くの人が集まってきます。

蓮馨寺のパワースポット、仏様の名は「おびんずる様」です。おびんずる様は呑龍堂の正面にどっしりと座っています。

おびんずる様のご利益

おびんずるさまのお体に触った後、その手で自分の体をなでれば病気が治り、おびんずる様を触った部分が良くなると言われています。

病気平癒の他にも頭が良くなったり節々が軽くなったりと、様々なご利益があり霊験あらたかであると数々の人に信仰されています。

おびんずる様はたくさんの参拝客になでられているため、25年に1度塗り替えをするそうです。

おびんずる様の由来

おびんずる様は元はお釈迦さまの弟子として、インド中を訪れ人々を救うことを命じられていたそうです。

 おびんずる様は、お釈迦様の十六人の偉いお弟子(十六羅漢)の一人で、本当の名は、賓頭盧 頗 羅堕(ピンドラ バー ラドバーシャ)と申します。若いときは勝手気ままな暮らしをしていましたが、お釈迦様にめぐり合って発心し、出家修行して神通力を得、阿羅漢(世に尊き人)となりました。
それからは、その神通力を用いて、病気の人や体の不自由な人を助け、欲の深い人や意地の悪い人を懲らし、心に悩み事を持つ人の為には仏様の教えを説いて、多くの人をお救いになりました。

境内看板より

このことを由来として、お寺の中ではなく外で病やケガなどに悩む人々を迎え入れてくれています。

また、おびんずる様は日本や中国など広い地域で祀られているそうです。

蓮馨寺の見どころ

蓮馨寺には、、触った箇所が良くなるという仏様「おびんずる様」の他にも川越大火を越えて伝統と歴史をつないできた文化財が数多くあります。

境内にはやきそば店や醤油だんごのお店、そして蓮馨寺周辺には食べ歩きができる菓子屋横丁もあり、見どころ、食べどころが詰まっています!

七福神めぐりの蓮馨寺から見立寺に行くまでの蔵造りの街並みも、川越観光のおすすめスポットとして知られています。

手水舎

手水舎

細やかで繊細な彫刻が美しい蓮馨寺の手水舎。

1893年(明治26年)に大きな被害を出した川越大火の炎によって、蓮馨寺のお堂や山門は焼失してしまいました。

しかし手水舎と鐘つき堂は大火からまぬがれ、現在まで伝統的な日本建築とその歴史を紡いでいます。

手水舎の銅板葺きの屋根の下には、躍動感ある鶴や亀などの木彫像が装飾されており、水鉢の龍頭は川越出身で彫刻家である橋下次郎氏の作製です。

参拝前に身を引き締めてくれそうな繊細さと荘厳さを兼ね備えた文化財です。

鐘つき堂

鐘つき堂

川越市の文化財として大切にされてきた鐘つき堂。

江戸時代、1695年(元禄8年)に作られて川越大火も越えてきた鐘楼のつり鐘です。

大晦日の除夜の鐘つきの他に、人々の幸せを祈り毎日午後3時に18回の鐘つきを行っています。

呑龍デー

七福神めぐりの縁日とはズレてしまいますが、蓮馨寺では毎月8日に呑龍デーという別の縁日が行われています。

蓮馨寺と関わりが深い呑龍上人(どんりゅうしょうにん)の縁日で、講釈や芸能、フリーマーケットなどのイベントが開かれます。

境内の桜

蓮馨寺の境内には桜の木が多く立ち並んでおり、春にはたいへん美しい満開の桜を見ることができます。

本堂の横に広場には桜の木の下に小さなベンチが複数あるので、桜の開花時期にはお花見やピクニックに訪れる方が数多くいます。

境内の売店で焼き団子や焼きそばを食べながら桜を楽しむのも良いですね。

秋の七草・すすき

小江戸川越七福神めぐりのお寺は、各寺に秋の七草をそれぞれ持っています。

蓮馨寺の秋の七草はススキです。

ススキは尻尾の尾に花と書いて尾花とも言います。これはススキの穂の形が獣の尻尾のようになっていることから、こう呼ばれるようになりました。

本堂の左に進むと将監地蔵尊(しょうげんじぞうそん)というお地蔵さまが安置されており、その辺りでススキの姿を見ることができます。

蓮馨寺境内のグルメ

蓮馨寺の境内には、小腹を満たすのにちょうど良い「太麺やきそば・まことや」と、「醤油だんご・松山商店」があります。

まことやの「太麺焼きそば」

まことやは、ソースに絡んだもちもち食感の太麺が特徴の「小江戸川越 太麺焼きそば」が自慢のお店です。

  • 並(170g):500円
  • 大(1.5玉):650円
  • 特大(2玉):800円

この太麺焼きそばはお持ち帰りもできます。

松山商店の「焼き団子」

醤油だんご・松山商店

松山商店は、大正時代に創業してから地元の人や蓮馨寺の参拝者に親しまれてきました。

名物の焼き団子をはじめ、ところてんやのり巻きなどもあり川越散策や七福神めぐりの途中のパワーチャージにちょうど良いスポットです。

太麺焼きそばも焼き団子も売り切れ次第閉店なので注意!

蓮馨寺のお守り・御朱印

蓮馨寺では七福神の福禄寿のご朱印(200円)と呑龍上人(300円)のご朱印をいただけます。

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また安産祈願や厄除け、合格祈願などのお守りなども用意されています。

蓮馨寺の駐車場

蓮馨寺の駐車場

蓮馨寺には、境内に広い無料駐車場があります。

この駐車場では地域のイベントや企業の撮影などが行われていることも。

蓮馨寺のトイレ

蓮馨寺のトイレ

蓮馨寺は、駐車場内にキレイなトイレがあります。

川越散策中や七福神めぐり中に立ち寄っておきましょう。

蓮馨寺:アクセス

川越市駅より徒歩10分
本川越駅より徒歩5分
川越駅東口市内バス神明町方面行きにて「蓮馨寺前」下車(バス7分)

蓮馨寺:各種情報

施設情報 蓮馨寺
住所 〒350-0066 埼玉県川越市連雀町7-1
電話番号 049-222-0043
駐車場 無料(境内に10台分ほど)
ウェブサイト 蓮馨寺HP

まとめ

蓮馨寺には長寿や健康、安産などのご利益がある七福神の福禄寿やパワースポットのおびんずる様などが祀られています。

福に関わること以外にも、川越大火を乗り越えた手水舎や鐘つき堂、周辺スポットの時の鐘や蔵造りの街並みなど歴史を感じる場所が多いのも特徴です。

蓮馨寺から見立寺へは徒歩10分ほどですが、七福神めぐりの途中休憩をかねても良いでしょう。

蓮馨寺境内の醤油だんごや、菓子屋横丁の川越名物さつまいもスイーツや駄菓子を食べ歩いたり、寄り道するのもおすすめ。

参拝と散策どちらも充実した時間を過ごせるエリアです。